Q.経血の量がすごく多い月と少ない月があるのはなぜ?(相談者・46歳女性)

立ち仕事でよく動く仕事をしています。
更年期が重なって来たのか分からないのですが、経血の量が特に多い日は、仕事になかなか集中できなくて困ることが多々あります。
その逆に少ない月もあって。それがなぜなのか疑問です。
この質問に回答してくれたメディカルパートナーは…

中原 恭子(女性クリニック ラポール / 広島市中区大手町)
経歴:
1985年医師免許取得
1991年 医学博士取得
2008年から女性クリニックラポール開設し現在に至る
専門分野:
産婦人科一般
更年期医療 女性医療 漢方治療
月経の量に多い少ないがあるのは、閉経周辺期に限りません。ホルモンの分泌が不安定なこともあるかもしれないし、ストレスや環境の変化でも起こりえます。
ご相談の方は、量の多い時が困るとおっしゃっているので、仕事や生活に差しさわりがあるくらいの方もいらっしゃいますものね。まずは婦人科的な病気がないかをご確認下さい。子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、子宮内膜増殖症などの病気があるかもしれません。
でもそんな病気がなくても月経が多すぎて困ると訴える方はおられます。
そんな時には、自分でできることは月経カップの使用やタンポン+ナプキンの合わせ技、紙おむつタイプの月経用ショーツなどがありますが、婦人科に来てくれさえすれば、良い方法がいくつかございます。ホルモン剤の内服、止血剤の内服、ミレーナという子宮の中に装着するリングなどがあります。漢方薬が効いた、とおっしゃる方もおられます。
ご質問の方は、量の多寡が疑問なのですね。でしたらまずは基礎体温をつけてみてください。おのずと理由がわかるときもあるかと思います。
なぜなら、基礎体温は卵巣機能を反映していると考えられているからです。基礎体温が、低温相と高温相の2相に分かれている場合、排卵していると考えられ、卵巣を始めとした性腺機能は正常に働いていると考えられます。
逆に低温相のみの1相性ならば排卵はしていない、つまり卵巣機能が少し悪くなっている、あるいはその機能をつかさどる中枢機能の低下があると推測されます。
したがって、卵巣のみならずその機能の状態を知るためには、基礎体温は最も安価で(婦人体温計の費用だけ)実用的な婦人科検査法の一つです。体温のつけたかたはインターネットで検索すればすぐでてきますし、体温計をお買い求めいただければ測定法が書いてあるので、参考にしてください。
※症状には個人差がありますので必ず医師にご相談ください
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